猪苗代湖に思う

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  猪苗代湖の自然を守る会の鬼多見 賢です。   Kitami_ken_3

 猪苗代湖を全国に誇りを持って自慢できるものは、世界の細菌学者野口英世博士と磐梯山そして猪苗代湖は「高い・きれい・おいしい」です。

 海抜514.12m・水質日本一であった。・歴史が長いの「い」の三要素であろう。しかし、その猪苗代湖の現状は?

 猪苗代湖は日本で4番目に大きな湖にもかかわらず、COD(化学的酸素要求量)だけで見れば環境省発表では昭和58年度より平成17年度まで23年間日本一でした。全体的では平成14年から17年まで4年連続で水質日本一の良好な水質を維持してきました。しかし平成18年度より大腸菌群数の環境基準超過により水質評価の対象外になってしまいました。(20年には一度2位に返り咲きましたが。)

 再び平成21年度からランク外となってしまい、現在に至っております。化学的酸素要求量値も高くなる一方です。大腸菌群数値もどんどん上昇を続けております。このままでは、郡山30万市民の約70%、若松市民の約半数の方は飲めない水になってしまう可能性が無いとは言えません。

 地元の子供たちは幼いころからこの湖で泳いできました。遠浅のため、時には岸辺まで戻るのが大変でしたのでオッシコもしました。またゴミも捨てていたこともありました。現在でもまだ捨てられている方がおられます。私は現在ゴミを捨てている人よりも少し早く捨ててはいけな、拾わなくてはと気づいたのです。そして逆の立場に立ってゴミを見たら拾うように心がけました。今では罪滅ぼしと思ってゴミを集めております。しかし、ゴミは拾っても、拾っても無くなりません。捨てた時の罰が当たったのでしょう。

 また、湖の環境悪化ばかりではありません。植物までもが従来生育していなかったような水草が異常繁茂して従来種はこれらの生存競争に負けて、姿を消しています。生態系を崩し環境悪化の原因にもなっております。
 
 幼いころ泳いだ砂浜はヨシの異常繁茂により、陸化してしまい丘に繁茂するオギが生育しどんどん陸化が進んでおります。更にはカヤが確認できる状態です。カヤが生え始めたことは、もう丘を通りこして山なのです。

 昭和時代の健全な汀では魚類の繁殖が盛んに行われておりました。そこには、マコモやフトイ、コウホウネ、ミクリ等が繁茂して魚類の生育場所として「ゆりカゴから墓場」まで保障されておりました。今魚類(コイやフナ等)はどこに産卵しているのでしょうか?

 ゴミに産卵しているのです。農業ポリやスーパ袋、ハッポースチロールと云った産卵時に腹部を押しつけても安全な品が必要なのです。非常に悲しいことではないでしょうか。

 更には従来生息していた魚類が外来種によって、生息場所が追いやられております。魚類の生息場所であった北岸一帯はアオミドロの宝庫になってしまい、ヘドロが蓄積して魚はエラ呼吸ができないのが現状です。この悪質な藻は刺し網を上げると白い網が緑褐色に染まってしまう。このように環境が悪化することによって生態系が変わり、ヒシ植物が近年異常繁茂するようになってきた。この植物によって北岸は占領されるのも時間の問題でしょう。

 そこで私たち「猪苗代湖の守る会」ではヨシ刈りをはじめ、ヒシの除去とアオミドロの回収を各種団体や県の環境部の協力により微力ではありますが、実施しております。

 最後に私が湖に足を運ぶのは、「幼いころから私たちを育んできたこの湖を誇りに持ち、愛しているからです」。


猪苗代湖に思う

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猪苗代湖の自然を守る会の鬼多見 賢です。 kitami

今日の科学や産業及び経済よりも、これからの新しい社会生活を支え続けてくれるのは自然界の生態系でしょう。
生態系とは、野生生物、水、大気、土、太陽光の5つの要素から成り立っています。
 20世紀までの人々は経済優先の社会を求めて、「より速く」「より強く」「より便利な」社会を求めて生活してきた。しかし、その裏側を見ますと、自然を破壊し、多くの野生生物を殺したり追いやったりしてきました。現在日本では、哺乳類と両生類の約40%、爬虫類の約30%、鳥類の約20%が絶滅の危機に来ています。これは私たちの生存の土台が危険な状態に来ている事を示している数字です。
 環境問題を大きく分けると「野生生物の絶滅」と「ゴミ」です。「野生生物の絶滅」は自然の仕組を人間が破壊してしまった事から起こった問題です。それには自然の仕組みを良く理解して行く事です。自然を守り育てるには、自然と私たちが共存する国づくりを考えて行かなければなりません。
「ゴミ」問題では造ったものはゴミになると言う事です。ではどうすれば良いか、リサイクルよりも買わないことです。輸入にも問題があります。安い品物が大量に輸入されてきます。ついつい安いからと言って買ってしまいます。それも大量に買うでしょう。このような品物は安全性や耐久性に問題がありますからすぐに使い捨てにしてしまいます。買った物の3分の1は使い捨てとなってゴミになっています。
物質的な豊かさを求めず自然界について考えることです。現在日本でも様々な角度から環境教育が行なわれております。しかし、自然の仕組みを考えていない事もあります。例えば、ホタルが良いからと言って、他地域の産のホタルを放虫する。野生の生物を取り除いてスギやヒノキだけの植林を続けていませんか。これらは環境教育ではなく、実は生物多様性の破壊を体験させるだけの誤った行動なのです。
各地で「花いっぱい運動」が行なわれております。「花や緑」があれば必ずしも「自然」であるとは限りません。外国製の植物を植え地域性を無視した行為は環境整備と言えないのです。これらは自然破壊にほかならないのです。学校では自然と楽しむ活動の一環として、ホテイアオイや外来生物を使われていることもあります。平成17年から外来生物を持ち込むことや移動してはならないという法律が作られました。ホテイアオイ、オオカナダモやコカナダモ、カダヤシ(グッピー)、ミドリガメなどは今後注意を要する外来生物種です。このような行為は生態系の破壊に過ぎません。
私の好きな言葉の一つに「地球を大切にしなさい。親からもらったものではなく、子供たちから借りているのです。」生態系の健全さを損なうような破壊は私たちの子供たちの首を絞める行為につながります。
 最後に私は幼い時から育んできた猪苗代湖を誇りに持ち、猪苗代湖を愛し、猪苗代湖のみならず自然保護を行って行きたいと思っております。